ネットバブル崩壊は中国にも影響を与え始めています。中国のインターネットメディア上位20社の広告費市場占有率は72.4%でありました。しかし、91.6%に達し、急激な変化が発生した背景としては、収益性が合わない成長中のメディアの閉鎖があったと推測します。中国ネット系ベンチャーの成長過程の特徴として、ベンチャーキャピタルなどから調達した資金をブランド構築、つまり、広告に投下していく割合が非常に大きいというのがあるようです。
彼らは細かい収益性を考えながら成長していくというよりは、ステージを上げていく度にファイナンスをする事を前提として、急成長させていくというモデルを取っているといえます。つまりファイナンスに失敗すると、成長力が遅くなるというレベルではなく、完全な資金ショートを起こすという事を意味しているわけです。資金ショートを起こして廃業した企業が続発した一方で既に安定した収益基盤を持っていたインターネットメディア企業は生き残る事が出来たのです。
中国の検索エンジンなどの多様化は収益モデルの多様化という側面も持っています。従来のバナー広告、テキスト広告だけではなく、日本と同様に、Google/Baiduに代表されるリスティング広告が急激な伸びを示しているのです。2006年末には、バナー広告49.6に対して、リスティング広告22.5でありました。この半年間で46.1:27.6となったのです。このペースが継続されると、2年以内にリスティング広告がバナー広告市場を越える可能性があります。
リスティング広告以外に伸びている広告は、マルチメディア広告、視頻広告と呼ばれるものです。特に視頻広告は2007年に入ってから急速に伸びており、今後も急成長が続くことが見込まれているのです。視頻広告はオンラインでのビデオ広告を意味しており、テレビのコマーシャルのようなものであります。中国では派手で目立つ広告が好まれる傾向にあります。YouTubeのような動画サイトの普及と合わせ、消費者ニーズは動画閲覧に向かって動いてきているようです。